拝啓、ハコイリ♡ムスメ 鉃戸美桜様

拝啓、ハコイリ♡ムスメ 鉃戸美桜様

 

陽春の候、桜の花のたよりが聞かれる頃となりました。

ハコイリ♡ムスメの鉃戸美桜さん、お元気ですか。

 

あなた宛の手紙ではありますが、ハコムスの鉃戸美桜さんは実際にはもういませんし、本当にあなたに宛てた手紙はすでに送付済みですので、この手紙は私の中の貴女に宛てた手紙です。

 

もちろん、ご本人に読んでいただいても大丈夫ですが・・・(笑)

 

貴女がアイドルを卒業した3/21、また18歳の誕生日を迎えた3/24、そしてあなたの名前が「みお」のため、毎月30日は「みおの日」としていたなかでも特別みの強い3/30も過ぎたところで、やっと何かを書き残したくなり今回筆を取りました。

主に貴女との思い出の話をしようと思います。

長くなりますが、ご容赦ください。

 

あなたを好きになったのは約3年と半年前、2014年の秋でした。

ハコムスが活動を始めた2014年夏のAKIBAカルチャーズ劇場での新人公演は、撮影可能だったためツイッターに流れてくるハコムスの写真が可愛くて癒されていました。

当時新人公演の概要を知らず、こんなに可愛いんだからコンテンツも色々あるだろうと思ったら新人公演の意気込みの動画しかなく、実際に見てみたいという想いが募っていました。

そんな時、彼女たちが新人公演で2位になったので、「月1回のAKIBAカルチャーズ劇場での定期公演」が特典として与えられました。

その月1定期公演は土日だったので行きましたが、もし彼女たちが1位だったら定期公演が平日だったので、

私はハコムスを見ていなかったかもしれません。

 

月1定期公演の初回はその年の10月だったと記憶しています。初めて見たハコムスはとにかく衝撃的に全員が可愛くて魅力的でした。

その時仕事もプライベートも辛くて、しっとりとしたセットリストが身にしみました。

忙しい日常で、久しぶりにじっくりと時間を過ごせた気がしました。

今でも、2014年秋のセトリが一番好きです。

てつどさんもこの時の衣装とセットリストが一番好きと言っていて嬉しかった。

ハコムスは今はオリジナル曲も結構ありますが、基本的には80年~90年代のアイドル曲をカバーするカバーユニットです。

でも自分にとっては原曲を知らないことの方が多く、ハコムスを通してオリジナルの曲の魅力を知ることがほとんどでした。ハコムスがカバーしてくれたから出会えた曲がたくさんあります。

 

その10月の定期公演が自分にとって相当よかったので、次の11月の定期公演にも足を運びました。

きっかけは覚えていませんが、その頃にはてつどさんが一番いいなあと思っていたので、

そこで初めて鉃戸さんと12,000円のチェキを取りました。

当時アイドルとチェキを取れるということが自分にとってはめちゃくちゃ新鮮で、嫌な緊張がありました。

でもせっかくなのでこの感動を伝えたくて、その時思いついた最大限の謝辞を述べたのを覚えています。

(実を言うと何を言ったのか最近まで忘れていたのですが、卒業公演の特典会の時に、彼女が唐突にその話をしたので思い出しました。)

てつどさんは当時中学3年生の14歳で、中学生特有の細さ、そしてまだ慣れきっていない顔つきでお人形さんみたいな綺麗さでした。

 

そこからはどんどんハコムスにはまっていきました。

と言ってもハコムスのオタクさんは皆さんすごい通う方が多かったので、あくまでも自分なりにですが。

対バンは行かずに、ハコムスの世界観にじっくり浸れる定期公演に行っていました。

あとは、一泊二日のバスツアー。一生の思い出です。

話したいと思っていたわけではなかったので自分からはあまり話しかけませんでしたが、てつどさんが話しかけてくれたり、だれかと話してる姿を見ているだけで幸せでした。

そもそもバスツアーに参加したのも、歌って踊る以外のシーンも好きでそれが見たかったからでした。

 

てつどさん推しでしたが、メンバー全員のことが大好きでした。

もともと女優志望の女の子たちを集めてアイドルグループにしていたので、アイドルらしく振る舞うというよりも、女性として等身大の姿が見られたのがとても楽しかった。全員違う個性で本当に好きでしたし、そこまで個性が出せる一人一人を尊敬していました。

 

ハコムスはホームにしていたカルチャーズのキャパ298人が埋まらないくらいの規模感でしたので、

メンバーもファンもゆったり楽しくやっていたように思います。そこが好きでした。

アイドルはCDを出したい、大きな会場でライブがしたいなど具体的なことを目標にします。

でもハコムスはアイドル戦争的なものに参加せず、「癒しとやすらぎ、そしてときめきをお届けする。」という一貫したコンセプトに基づいて、プロデューサーや本人たちのやりたいことをやる。

ステージには本気で挑む。いいとこしか見えてないオタクなので本当のところはもっと違ったかもしれませんが、

自分はそういうところを愛していました。

そういう規模感だからこそ、メンバー11人のことがよく見えて、よくわかりました。

みんなのことが大好きでした。

 

彼女との思い出話に戻ります。

 

てつどさんの何が好きだったかと聞かれると今となっては「全部」と言ってしまうのですが、

最初は純粋に歌とダンスでした。歌や立ち振る舞いがとにかくヒロイン然としており、ヒロインになりたいタイプの私は自己投影しやすく、毎度うっとりしながら見ていました。

ハコムスのメンバーは今も昔もみんなそれぞれがヒロインぽいんですよね。全員どこかのアニメなり漫画なりドラマの世界でヒロインでいそうなとこがよいと思います。

それは曲の力も大きかったです。80年~90年代のアイドル曲、世界観が丁寧に作られていて、没入してしまう曲調が多い気がします。

曲をカバーするということの本当の意味を教えてくれたのは、ハコイリ♡ムスメとアイドルネッサンスです。

曲は歌いつがれた方が絶対にいいです。自分みたいに、何十年も経ってから出会うことができる機会はあったほうがいい。

 

貴女に会いに行くのは1か月に一回、もしくはそれ以下の頻度だったと記憶していますが、元々ジャニオタをするときは好きな人でも一年に34回生で見るくらいの頻度が普通でしたので、自分にとって月1は十分すぎるものでした。

加えて、実際に会わずとも日々好きでしたので、感覚的には久しぶりではありませんでした。

 

ですがハコムスは毎週のように何かしらのイベントがありましたので、1ヶ月行かないとそれは「久しぶり」ということになりました。仕方のないことです。

でも、自分の中では久しぶりでもなんでもないのに彼女に「久しぶり」と言われると、その実際の、リアルワールドでの空白の期間が浮き彫りになり、ファンタジーがなくなってしまうような気持ちになりました。

 

そのようなことをツイッターで壁打ちでつぶやいたら、次からどんなに期間があいても久しぶり、と言われることはなくなりました。

ちなみに、もっとサラッと書いてましたし不満として書いていたわけではなかったですよ?!w

そもそも、彼女が自分のツイッターを、「見たよ」ということはほとんどありませんでした。

エゴサは許されていますし、メンバーは相当ファンのツイートを見ていると思います。

人によっては「見てるよ」と伝えるファンサービスをしていたのも知っていますので、わたしにはそれを言わないファンサービスをしてくれてたのだと思います。

 

あと、最初は私を呼ぶ時はHN+さん付けでしたが、それだと、ただでさえそんなに話さないのに更に距離を感じてさみしかったので、手紙に下の名前+ちゃんづけで呼んでほしいと書いたらそれを最後まで続けてくれましたね。きもいオタクですみません。でも嬉しかったです。ありがとうございました。

 

他にも、数少ない接触のなかで、一つ一つが特別な思い出となるような言葉を彼女はくれました。

 

かけたお金だって、気持ちだって人と比べて一番とはとても言えなかったと思いますが、

自分がそれに引け目を感じることなく、誰かに影響されることもなく、自分のペースで最後まできちんと好きでいられたのは、

彼女がそういう風にいつも接してくれたからだなと思います。

 

アイドルに対して「優しい」という評価をするのは苦手です。

「優しさ」という表現は非常に曖昧なもので、表に見えている言動だけでは測れないし測りたくないからです。

「優しいってなんだろう?」と考えてしまうからです。

それに、アイドル活動というのは少なからず仕事であるため、

仮に自分が仕事の評価として「優しい」と言われたら嬉しいかと言われるとそうでもないと思ったというのもあります。

 

でもそれでも、彼女の「優しさに見えるもの」は自分にとってかけがえのない、触れるたびに心やすらぐものでした。

そして彼女はとても頭が良かったです。

後になって思いますが、鉃戸推しは皆彼女との距離の取り方が非常にうまかったように感じています。

この「うまい」というのは要領がいいという意味とは少し違っていて、

みんなそれぞれの距離感で彼女のファンをすることを楽しんでいました。

今回、卒業記念企画に携わったことがきっかけで最後にいろんな鉃戸推しの方とお話しする機会がありましたが、そのどれもが素敵なエピソードで、てつどさんのことがますます好きになりました。

普通ちょっとした嫉妬心があってもおかしくはないなと思いますが、

むしろ彼女らしいエピソードが聞けて嬉しくて、こんなにも清い(笑)気持ちで人を好きになれて嬉しいとすら思いました。

それは、彼女本人の聡明な振る舞いによる効果もあったと思います。

 

1人の女の子をここまできちんと好きだったのはてつどさんが初めてでした。

彼女が大学入学を前に卒業を発表したことすら、彼女らしい選択で好きだなと思ったし、

「これからは自分のことを一番に考えたい」という卒業発表の発言も、妙にしっくりきました。それくらいてつどさんの全体が好きだったと思います。

 

卒業公演もよかったな~。歌を通して一つ一つメンバーに託していくような、そんな卒業公演だった。

ちょっとこの卒業公演を振り返るには時間がかかりそうなので、また機会があれば。

 

お別れではないですし、まだまだずっと好きだし、これから一人での活動もあると思いますのでさみしさはありません。

だけどハコイリ♡ムスメの鉃戸美桜さんとはこれでお別れ。

あなたとのたくさんの時間は私を元気にしました。そして、たくさんの素敵な思い出はこれからも私の糧になります。

またあなたに会えるその日まで、毎日楽しく過ごして、お互い笑ってお会いしたいです。

今までありがとうございました。素敵な時間をありがとう。

 

心より愛を込めて

 

2018331日 

 

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